2019年01月15日

1/15放送「まちかど通信35」〜ハナフリ・ハタ売り・旧正月〜雑賀崎地区☆

(今日の放送はこちらからお聴きいただけます)

「まちかど通信35」
今回は雑賀崎地区をご紹介。
雑賀崎支所・所長松下 幸(まつしたさち)さん
お話を伺いました。

雑賀崎支所長と自治会長、南くるみ.jpeg
(松下さん=左 寺井連合自治会長=右)


雑賀崎は和歌山市の南西部に位置し、
「奥和歌浦」と呼ばれています。


松下さんは、雑賀崎のご出身。
雑賀崎への思いは人一倍です。

雑賀崎音頭.JPG


(放送の中で)最初にご紹介したのは、「雑賀崎音頭」
作られたのはもうずいぶん前のこと。
前の市民会館(現在の市役所)が開館した際、
こけら落としのイベントとしてこの歌が歌われたそうです。

歌詞が12番まであり、雑賀崎の名所が歌われています。
今でも敬老会などで踊り継がれているようです。

雑賀崎支所2.JPG

海のまち、雑賀崎。
階段状の町並みが特徴ですが、雑賀崎支所も、
階段を上がった小高いところに建てられています。

雑賀崎支所.JPG


衣美須神社境内に支所が建っています。」
と松下さん。

雑賀崎.JPG


海が一望でき、毎日3時ごろになると漁から帰ってきた船で
直接鮮魚を販売する「ハタ売り」が始まります。
それを知らせるサイレンが鳴り響くそうです。


ハタ売り2.JPG


雑賀崎地区の人口は、
今年1月の人口統計で1165人(570世帯)だそうです。

古くからの漁師町、雑賀崎には自慢できる素晴らしい場所があります。
鷹ノ巣灯台(雑賀崎灯台)や雑賀崎台場跡(トンガの鼻)、
番所庭園は、ボランティアの皆さんが整備をしてくれており
キレイな芝生の広場で自慢の場所です。

雑賀崎灯台.jpg

そして、もう一つ、
最近注目を集めているのが
「山の斜面に家が密集して立ち並んでいるのが
イタリアアマルフィとよく似ているということで
観光客の方がたくさんお出でになっています。」


日本のアマルフィ2.JPG

日本のアマルフィ、和歌山のアマルフィといわれる所以です。

古くから、階段状の狭い路地と階段が迷路のように
複雑に入り組んでいるので、人が出会えば、必ず挨拶をします。
荷物を持っているときは、頭の上に担いで運ぶんだそうです。
これを地元の人たちは「頭にいただく」と言うそうですが、
そのようにして、狭い路地で荷物を運ぶ姿をよく見たと、
松下さんは話します。

雑賀崎支所階段から.JPG

また、雑賀崎は美しい夕日が自慢です。
昔ながらの夕日を見る風習が今も残っています。

「灯台周辺から双子島、中之島、大島と、沈んでいく夕日が
とてもきれいで、ハナフリと言われています。
日没時に沈む太陽からさまざまな色の光の玉が降るのを見る
習慣があります。」


ハナフリパンフ.JPG

松下さんも、「ハナフリ」を何度か見たことがあるそうです。

その人によって、とらえ方が違うようで、
「キラキラと光の玉が降ってくる」
「花びらのようにはらはら〜と降ってくる」
「ハナフリ」を観たことがある方は、いろいろな表現をされます。

そして、もう一つ雑賀崎ならではの風習として
旧正月があります。
今年は2月5日からの3日間が旧正月。
この3日間は、船も漁に出るのをお休みし、町全体が
お正月ムードに包まれます。

松下さんの「旧正月」の思い出をお聴きしました。

「小さい時は晴れ着を着て、朝、極楽寺にお参りし、
そのあとお宮さんへお参りに行って、
近所や親せきにお年玉をもらいに行きました。
露天商が立ち並びますので、そこで好きなものを買ってもらって。
とても楽しみでした。」


船が大漁旗を掲げてお休みする旧正月。
雑賀崎ならではの光景が今年も見られます。


「雑賀崎支所」はこちらをクリック!


明日は「暮らしのゲンキ」です。


posted by ゲンキ和歌山市 at 07:25| 和歌山 ☀| まちかど通信(2018) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月20日

12/20放送 「まちかど通信34」〜「疱瘡の神様」で知られる宇須井原神社・高松地区☆

(今日の放送はこちらからお聴きいただけます)

「まちかど通信34」
今回は高松地区をご紹介しています。
今日は「宇須井原神社」宮司
佐々木宏明さん
にお話を伺いました。

IMG_8727.JPG

民家が立ち並ぶ小高い丘にある宇須井原神社。

宇須井原神社.JPG

「この地区は文教地区で、
戦争の時にも焼けなかったといわれていますので
古いおうちが多くあります。」

と佐々木さん。

佐々木さんが宮司をつとめる宇須井原神社は、
江戸時代の慶安年間。徳川家光公の時代にさかのぼります。

IMG_8730.JPG

福井県の井原郷から来られた方が
造られたのがこの「井原神社」といわれています。

当時この地には「宇須権現」さまという神社もあり
明治の「神社合祀」により、今の「宇須井原神社」となったと
いわれています。

一方で、「疱瘡の神様」としても知られる「宇須井原神社」
徳川吉宗公にまつわるこんな説もあります。

「前の禰宜からは、徳川吉宗公のお母さんお由利の方の父親
井原正寅(いはらまさとら)氏で、日高郡中津村(現在の日高川町)の出身で、
徳川家の安泰を祈り、吉宗公が疱瘡に罹った時も平癒を祈った神社とも
言われています。ただ370年前のことで資料も残っていないので
どちらが正しいとは言えませんが。」

とおっしゃっています。

ところで、宇須井原神社では、年間を通してお祭りが行われています。
年10回ほど行われている祭りのなかで
その中で最もにぎやかなのが、
「新年」「夏まつり」です。

新年が明けた1月1日。
そして7月第2土日に行われる「夏祭り」です。

特に夏まつりでは、毎年おみこしが出て地区内を練り歩き、
子どもたちの元気な掛け声が響きます。

これまで、新堀地区と宇須地区にお神輿が2基あったのですが、
昨年、高松地区では「高松地区地域活性化事業」として
自治総合センターのコミュニティ助成事業に採択していただき、
「宝くじ助成事業」で、お神輿3基、触れ太鼓、法被が新調されました。

お神輿3基.JPG

お神輿.JPG

そこで、これを記念して、新堀東、宇須、東高松の3自治会で
「高松地区子ども神輿連合会」を結成、
高松小学校区の子どもたちは誰でもお神輿をかつげるようになり、
たくさんの子どもたちが参加されているとのこと。

立派なお神輿3基に法被の数も揃い、一段と華やかさが加わりました。

お神輿が練り歩いたあと、夏祭りの境内は、さらに華やかさを増します。
境内では、特設ステージが設けられ、
宵宮ではよさこいやオールディーズのバンド演奏、
本宮では、お祭りにご協力いただいた方を対象に福引抽選会も。
さらに、歌手の方に歌っていただいたり、踊りや
よしもと若手芸人のお笑いステージもあり、とても賑やかです。

よさこい.JPG

宇須井原神社5.JPG

宇須井原神社6.JPG

宇須井原神社8.JPG

また新年1月1日午前0時の「歳旦祭」では、
地域の人たちが参拝に訪れ、一年の無事を祈ります。
「鈴の舞」に並ばれ、お参りされています。

まもなく迎える新年も、宇須井原神社は
多くの参拝者でにぎわうことでしょう。

来る2019年も平穏無事でありますように

「宇須井原神社」はこちらをクリック!

尚、お祭りの画像は宮司の佐々木様から提供いただきました。

明日は「ゲンキトピックス」です。
お楽しみに。

posted by ゲンキ和歌山市 at 07:25| 和歌山 ☀| まちかど通信(2018) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月18日

12/18放送「まちかど通信34」〜根上がり松・茶屋のあった街道〜高松地区☆

(今日の放送はこちらからお聴きいただけます)

「まちかど通信34」
今回は高松地区をご紹介。
今日は地区の概要について
高松地区連合自治会 顧問
和歌山県議会議員長坂隆司さん
にお話を伺いました。

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和歌山城の南に位置する高松地区は吹上地区の南側。
宮前地区、小雑賀の西側。
そしてその南側と西側を雑賀地区に囲まれた地区、
一部今福地区にも囲まれています。

中央に国道42号がある、かつて和歌山大学があった文教地区。
平成27年度のデータでは、
7900人3500世帯の方がお住まいです。


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「高松」という地名の由来、歴史的背景について長坂さんは

「紀伊風土記などにも書かれていたと思いますが
織田信長の一行が雑賀征伐の時に高松茶屋の前を通ったとあります。
高松は街道筋のひとつで松が生い茂っていた場所です。」

「高松茶屋」は、古くからある街道筋の茶屋。
のちに旅館として長坂さんが19歳の時まで存在していたそうです。

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そして、その前には、昭和の初めごろまで
天然記念物であった「高松の根上がり松」があったそうです。


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天然記念物の「根上がり松」は、今は玉津島神社に保存展示されています。
その根上がり松を復興させようと、今その取り組みを行っています。

和歌川河川公園に松を植え、現在は3メートルくらいの高さにまで成長。
「もう少ししたら、一部、根を出現させようかな」と
長坂さんは期待を込めて話してくださいました。

その街道には、昔は、市電が通っていて賑わっていました。
その通りは今は、バスの路線となっていますが、
毎年夏に行われている「紀州よさこい祭り」の唯一の地域会場として
高松交差点から車庫前バス停あたりまでを開放し盛り上げています。

高松交差点 (2).JPG

高松地区には、有名な場所として
県立図書館があります。

県立図書館.JPG

和歌川河川公園は七色桜の名所であると長坂さんはおっしゃいます。

和歌川河川公園の桜.JPG

また標高35.5メートルの打越山は地域の皆さんの避難場所となっています。


地域の取り組みとしては、
地域活性化事業、子どもの見守り事業などに力を注いでいます。
「よさこい」などの地域の新しい祭りなどにも
地区をあげて協力し取り組んでいます。

「高松って結構いいところだぞと、という思いで取り組んでいます。
閑静な住宅街であり、ちょっと掘り起こせば歴史もあり、
少し足を延ばせば(和歌浦や和歌山城といった)
いろんなところに名所がある素晴らしいところだと思っています。」


高松で生まれ育った長坂さんは、
地元高松地区への熱い思いをこのように語ってくださいました。

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「高松連絡所」はこちらをクリック!


明日は「暮らしのゲンキ」です。
お楽しみに。

posted by ゲンキ和歌山市 at 07:25| 和歌山 ☁| まちかど通信(2018) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする