再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
「まちかど通信35」
今回は雑賀崎地区をご紹介。
雑賀崎支所・所長の松下 幸(まつしたさち)さんに
お話を伺いました。

(松下さん=左 寺井連合自治会長=右)
雑賀崎は和歌山市の南西部に位置し、
「奥和歌浦」と呼ばれています。
松下さんは、雑賀崎のご出身。
雑賀崎への思いは人一倍です。
(放送の中で)最初にご紹介したのは、「雑賀崎音頭」
作られたのはもうずいぶん前のこと。
前の市民会館(現在の市役所)が開館した際、
こけら落としのイベントとしてこの歌が歌われたそうです。
歌詞が12番まであり、雑賀崎の名所が歌われています。
今でも敬老会などで踊り継がれているようです。
海のまち、雑賀崎。
階段状の町並みが特徴ですが、雑賀崎支所も、
階段を上がった小高いところに建てられています。
「衣美須神社の境内に支所が建っています。」
と松下さん。
海が一望でき、毎日3時ごろになると漁から帰ってきた船で
直接鮮魚を販売する「ハタ売り」が始まります。
それを知らせるサイレンが鳴り響くそうです。
雑賀崎地区の人口は、
今年1月の人口統計で1165人(570世帯)だそうです。
古くからの漁師町、雑賀崎には自慢できる素晴らしい場所があります。
鷹ノ巣灯台(雑賀崎灯台)や雑賀崎台場跡(トンガの鼻)、
番所庭園は、ボランティアの皆さんが整備をしてくれており
キレイな芝生の広場で自慢の場所です。

そして、もう一つ、
最近注目を集めているのが
「山の斜面に家が密集して立ち並んでいるのが
イタリアのアマルフィとよく似ているということで
観光客の方がたくさんお出でになっています。」
日本のアマルフィ、和歌山のアマルフィといわれる所以です。
古くから、階段状の狭い路地と階段が迷路のように
複雑に入り組んでいるので、人が出会えば、必ず挨拶をします。
荷物を持っているときは、頭の上に担いで運ぶんだそうです。
これを地元の人たちは「頭にいただく」と言うそうですが、
そのようにして、狭い路地で荷物を運ぶ姿をよく見たと、
松下さんは話します。
また、雑賀崎は美しい夕日が自慢です。
昔ながらの夕日を見る風習が今も残っています。
「灯台周辺から双子島、中之島、大島と、沈んでいく夕日が
とてもきれいで、ハナフリと言われています。
日没時に沈む太陽からさまざまな色の光の玉が降るのを見る
習慣があります。」
松下さんも、「ハナフリ」を何度か見たことがあるそうです。
その人によって、とらえ方が違うようで、
「キラキラと光の玉が降ってくる」
「花びらのようにはらはら〜と降ってくる」
「ハナフリ」を観たことがある方は、いろいろな表現をされます。
そして、もう一つ雑賀崎ならではの風習として
旧正月があります。
今年は2月5日からの3日間が旧正月。
この3日間は、船も漁に出るのをお休みし、町全体が
お正月ムードに包まれます。
松下さんの「旧正月」の思い出をお聴きしました。
「小さい時は晴れ着を着て、朝、極楽寺にお参りし、
そのあとお宮さんへお参りに行って、
近所や親せきにお年玉をもらいに行きました。
露天商が立ち並びますので、そこで好きなものを買ってもらって。
とても楽しみでした。」
船が大漁旗を掲げてお休みする旧正月。
雑賀崎ならではの光景が今年も見られます。

明日は「暮らしのゲンキ」です。