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水曜日は「暮らしのゲンキ」です。
今日は「カンピロバクター食中毒」について
和歌山市保健所生活保健課の卯辰暢子さんに
お話を伺いました。
和歌山市内の飲食店では、
鶏の肝や砂ずり、ささみ肉などの刺身を含む食事を原因とする
カンピロバクター食中毒が
今月だけで、4件発生しています。
これは、いつになく多い件数となっています。
いずれの飲食店も、加熱用の表示がある鶏肉を
未加熱で提供していました。
カンピロバクター食中毒は、
全国で発生している細菌性食中毒の中で、
発生件数が最も多く、年間300件ほどあります。
最近では、屋外のイベントで鶏ささみ寿司を提供し、
500名を超える患者が発生した事例がありました。
カンピロバクターは、ニワトリ、ウシ、ブタなどの
腸の中に存在しています。
カンピロバクターは、人や動物の腸の中でしか増えない、
乾燥に弱い、通常の加熱で死滅するなどの特徴を持っています。
また、数百個程度と比較的少ない菌量を摂取することで
ヒトに感染します。
潜伏期間は1〜7日と長く、主な症状は、下痢や腹痛、発熱、頭痛、
吐き気などで多くの患者は1週間ほどで治ります。
中には、カンピロバクターに感染した数週間後に、
手足の麻痺や顔面神経の麻痺、呼吸困難などを起こす
「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があります。
特に、赤ちゃんや小さな子ども、高齢者など
体の抵抗力の弱い方は重症化する危険性もあり、注意が必要です。
厚生労働省の発表では、
市販の鶏肉の20〜100%と高い割合でカンピロバクターが
見つかっています。
和歌山市保健所が行っている収去検査でも、
和歌山市内で流通している市販の鶏肉から
カンピロバクターが見つかっています。
現在、ニワトリを解体する食鳥処理の技術では、
カンピロバクターなどの食中毒菌を100%除去することは難しく、
鶏肉や内臓からカンピロバクターが高頻度で検出されます。
鶏肉には、カンピロバクターなどの食中毒菌が付着している
という認識を持ってください。
家庭での予防方法は、
@食肉を充分に加熱調理することが重要です。
中心部を75℃以上で1分間以上加熱してください。
A食肉を扱う時は、他の食品と包丁やまな板などの調理器具や
容器を分けてください。
B食肉をさわった後は充分に手を洗ってください。
C食肉に使った包丁やまな板などの調理器具は、
しっかり洗い殺菌を行ってください。
Dなんといっても、鶏肉を生や、
加熱不十分な状態で食べないことが最も効果的です。
卯辰さんは
「鶏肉などを生や加熱不十分な状態で食べると、
食中毒を起こす可能性があります。飲食店でも
加熱用と表示のある鶏肉を生や加熱不十分な状態で
提供している場合があります。
新鮮だから安全という考え方は間違いです。
消費者自身が、鶏肉を生や加熱不十分で食べないという
意識を持ってください。」
と注意を呼び掛けています。
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明日も「暮らしのゲンキ」です。
お楽しみに。