2018年02月28日

2/28放送 鶏肉のナマは危険!「カンピロバクター」食中毒にご注意☆

(今日の放送はこちらからお聴きいただけます)

水曜日は「暮らしのゲンキ」です。
今日は「カンピロバクター食中毒」について
和歌山市保健所生活保健課の卯辰暢子さんに
お話を伺いました。


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和歌山市内の飲食店では、
鶏の肝や砂ずり、ささみ肉などの刺身を含む食事を原因とする
カンピロバクター食中毒が
今月だけで、4件発生しています。
これは、いつになく多い件数となっています。
いずれの飲食店も、加熱用の表示がある鶏肉を
未加熱で提供していました。

カンピロバクター食中毒は、
全国で発生している細菌性食中毒の中で、
発生件数が最も多く、年間300件ほどあります。
最近では、屋外のイベントで鶏ささみ寿司を提供し、
500名を超える患者が発生した事例がありました。

カンピロバクターは、ニワトリ、ウシ、ブタなどの
腸の中に存在しています。
カンピロバクターは、人や動物の腸の中でしか増えない、
乾燥に弱い、通常の加熱で死滅するなどの特徴を持っています。

また、数百個程度と比較的少ない菌量を摂取することで
ヒトに感染します。

潜伏期間は1〜7日と長く、主な症状は、下痢や腹痛、発熱、頭痛、
吐き気などで多くの患者は1週間ほどで治ります。

中には、カンピロバクターに感染した数週間後に、
手足の麻痺や顔面神経の麻痺、呼吸困難などを起こす
「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があります。

特に、赤ちゃんや小さな子ども、高齢者など
体の抵抗力の弱い方は重症化する危険性もあり、注意が必要です。


厚生労働省の発表では、
市販の鶏肉の20〜100%と高い割合でカンピロバクターが
見つかっています。

和歌山市保健所が行っている収去検査でも、
和歌山市内で流通している市販の鶏肉から
カンピロバクターが見つかっています。

現在、ニワトリを解体する食鳥処理の技術では、
カンピロバクターなどの食中毒菌を100%除去することは難しく、
鶏肉や内臓からカンピロバクターが高頻度で検出されます。

鶏肉には、カンピロバクターなどの食中毒菌が付着している
という認識を持ってください。

家庭での予防方法は、
@食肉を充分に加熱調理することが重要です。
中心部を75℃以上で1分間以上加熱してください。

A食肉を扱う時は、他の食品と包丁やまな板などの調理器具や
容器を分けてください。

B食肉をさわった後は充分に手を洗ってください。

C食肉に使った包丁やまな板などの調理器具は、
しっかり洗い殺菌を行ってください。

Dなんといっても、鶏肉を生や、
加熱不十分な状態で食べないことが最も効果的です。


卯辰さんは
「鶏肉などを生や加熱不十分な状態で食べると、
食中毒を起こす可能性があります。飲食店でも
加熱用と表示のある鶏肉を生や加熱不十分な状態で
提供している場合があります。
新鮮だから安全という考え方は間違いです。
消費者自身が、鶏肉を生や加熱不十分で食べないという
意識を持ってください。」

と注意を呼び掛けています。


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明日も「暮らしのゲンキ」です。
お楽しみに。

posted by 和歌山 at 07:25| 和歌山 ☀| 暮らしのゲンキ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする