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火曜日は「ふるさとわかやまゲンキ人」
今日は、水道管への汚水侵入を遮断する「空気弁」を発明した
和歌山市水道局 公務部 上水道管理事務所
加納浄水場建設事務所の大亦理広(おおまたまさひろ)さんに
お話を伺いました。
和歌山市水道局に勤務する大亦さんが発明したのは、
地中に埋められている水道管の部品の一部。
津波や豪雨の際、水道管に汚水が入るのを遮断する構造になった
「空気弁」の部品です。
平成23年9月6日に、和歌山市と千代田工業(株)
(株)明和製作所の3者共同による「特許出願」し、
平成26年11月21日に「特許取得」しました。
(大亦さんが発明した「空気弁」の部品。かなり大きくてずっしり重い)
千代田工業(株)は、「空気弁」のメーカーで
(株)明和製作所は、和歌山の製造会社で、
千代田工業(株)のOEM(受託製造)を行っています。
「空気弁」というのは、通常地中に埋設された水道管に取り付けていて
水道管内の空気の出し入れを調整するものです。
水道管内にたまった空気を取り除いたり、
水道管内で何らかのトラブルが発生した時に、
急激な吸い込みが起こるため、その時に空気を送り込んで
水道管が破裂、破損しないようにしています。
2011年、東日本大震災が起こった際、
大亦さんは、ある研修会で知り合った友人の安否が心配で連絡を取ったそうです。
その話の中で、震災後に住民から、
「水道の蛇口から塩水が出ている」という苦情が寄せられていたそうです。
その原因は、津波の浸水により
空気弁から塩水が浸入して蛇口から塩水が出ていることが判り
その対策について考えたのが、最初のきっかけとなりました。
今回発明した「空気弁」は、
周囲が浸水した際、汚水排水が、空気弁から侵入しないように
フロート(ステンレスの球)を使って、浮力で空気口を遮断して
汚水排水の浸入を防ぐようにしました。
浸水がおさまると、自動的にフロートが下がり、空気口を確保して
通常の空気弁として機能を果たします。
(この先端部の球が浮力で上がると空気口を遮断する仕組みになっている)
この「空気弁」のポイントは「フロート(ステンレスの球)」
いかにコストをかけずに、半永久的に自然の力を利用して
汚水排水が浸入しないようにしたところだと大亦さんは話します。
大亦さんは
「津波が予想される地域や、大雨による浸水が想定される地域で
使用していただければ。
今回の空気弁が全国で災害対策の役に立てればと願っています。」
と話しています。
「空気弁」について詳しくはこちらをクリック
明日は「暮らしのゲンキ」です。
お楽しみに。
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