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今回は「結核予防週間」について
和歌山市保健所 保健対策課の野田優さんに伺います。
★厚生労働省は、9月24日から9月30日の1週間を結核予防週間と定め、結核に対する正しい理解を普及啓発しています。
◆結核とはどんな病気ですか?
結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。咳やくしゃみなどで飛び散った菌を、周りの人が直接吸い込むことで感染する「感染症」です。新型コロナウイルス感染症と異なり、結核の感染経路は空気感染です。結核菌は空気中を漂う時間が長く、誰もが感染する可能性があります。
◆和歌山市ではどのような現状になっているのですか?
和歌山市でも令和2年には55人の方が新たに結核と診断されています。そのうち、約8割は65歳以上の方となっています。また人口10万
人に対する罹患率は全国の10.1と比べ、和歌山市では15.5となっており、全国を上回っている状況です。
◆和歌山市でも多くの方が結核と診断されているんですね。結核に感染するとどうなるんですか?
結核に感染しても身体の抵抗力があれば、結核菌を抑え込むことができます。しかし、抑え込まれた結核菌はそのまま殺されたというわけではなく、肺の中で眠っている状態になります。そして身体の抵抗力が下がることがあれば、いつでもまた結核菌が起きて増殖し、身体を攻撃し始めることがあります。これが結核の「発病」ということになります。時として、感染直後に十分な免疫の出来にくい場合があると、結核菌を抑え込めずにそのまま進行して発病することもあります。
◆結核を発病すると、どんな症状が現れるのでしょうか?
2週間以上 咳が続く、体がだるい、微熱が続く、胸が痛い・食欲がなくなって体重が減るなどといったことが多いです。風邪に似ていますが症状が長引く場合は必ず医療機関を受診しましょう。
◆早めの受診が、大切ですね。
結核を発病していても、特徴的な症状がでない場合もあります。発見が遅れると重症化し、入院治療が必要となったり、周りの人に感染させてしまうおそれもありますので、症状がなくても、年1回は胸部エックス線検査による健康診断を受けることが大切です。
発見が早く、痰の中に結核菌が含まれていない場合は入院せずに治療することができます。自分自身の健康を守ることはもちろんのこと、家族や友人などへの感染を防ぐためにも、早期発見・早期治療が大変重要になってきます。
◆和歌山市でも検査を行っているんですか?検査の情報を教えてください。
和歌山市では、65歳以上の方を対象に、バスで各地区を巡回して、胸部エックス線検査を実施しています。申込や保険証、費用などは必要ありません。
日程は市報わかやま9月号や和歌山市感染症情報センターのホームページ(詳しくはこちら☆)に掲載しています。
なお市報わかやま9月号は和歌山市のホームページからも御覧になれます。日程が分からない方は保健所までお問い合わせください。
【お問合せ先】
和歌山市保健所 保健対策課 ☎:073-488-5118